白い覆面は現状では唯一の虐殺者特性を扱えるユニットとなっています。そうした希少性からかあまり特性同士の噛み合いがなく、虐殺者ならではの特長が中々見いだせないという印象もあります。ただ、唯一だからこそ白い覆面で何か面白いことができないかといろいろ試していると、強さはともかく気持ちのいいものがありました。
プラスで、今回の記事には謎の現象についての検証項目があります。それについて何か知っている方がおられたらコメントでご教授ください。
*3/13 更新
なんとコメントより、開発に聞いてくださった方がおられました!感謝と共に本文に引用させていただきました。
〇虐殺者の特徴
虐殺者は少し変わったコンセプトのクラスだと思います。ステータスで純粋な火力を高める手段はあまりなく、敵または自身の出血を軸にして得られるバフなどの強化によって戦闘中のダメージを稼いでいくものが多いです。
優秀な点として、クリティカル発生率とターン待ち時間減少を稼ぎやすいという点があります。『殺意』『屠殺場』は略奪者・虐殺者特性をほどほどに入れるだけで、いともたやすくステータス上でのクリティカル発生率を100%まで到達させることができます。虐殺者の特性『狂乱』や『ギロチン』は敵を倒すだけで簡単にターン待ち時間を減らせるため、詠唱遅延時間が大きいアビリティを使ったとしてもターン終了時のターン待ち時間を最小の36まで抑えることが容易です。
ただし困った点として軸となる出血は攻撃以外で発生させる方法がなく、出血させたうえで一旦は生存させる必要があるため、剣豪の『血の残影』ビルドに似た悩みを抱えています。水特性の濡れデバフのように実質的に出血扱いのデバフを撒く特性があると面白そうですね。剣豪には『刃の嵐』の確率を高める手段があり、出血からの即撃破が可能ですが虐殺者は『刃の嵐』をつけることはできても確率の補助はできません。
強力なダメージ軽減となるはずの『血の代価』は自身が出血でもOKな特性ですが、ムンゴは素の状態で斬撃抵抗が非常に高く、毎ターン開始時にほぼ確実に出血を解除してしまうため出血を維持しつつ戦うのは不可能です。そのため野蛮戦士にあるような自分で行動しつつ粘り強く耐久していくという狙いも困難です。
以上の点から考えると、攻撃してもターン待ち時間が最小値に収まることを活かしてターン終了時にさらに特性で圧縮して次の行動を速める形。白い覆面のデフォルトセットのように、反応反撃攻撃主体にして自ターンを遅らせつつ、敵からの攻撃で出血をもらい耐久するという形。こういったものが思いつきますね。
〇個人的お気に入りポイント
虐殺者の面白い特性として、『新鮮な肉』があります。
『捕食者』に似た効果ですが必要なTPが低く、セットボーナスの『私の食卓の上の新鮮な肉』と合わせると食事バフが得られるユニークさがあります。セットボーナス込みだと回復量も申し分なく、一緒に入る『生気吸収』と合わせると大量のHP回復が可能です。何より名前が面白い。
〇3回転攻撃アビリティ
白い覆面と略奪者のムンゴのみが使用できるアビリティに[つむじ風斬り]があります。これは自身を中心とした周囲に3回の範囲攻撃を行います。イメージとしてはアリサのSPアビリティ[回転切断]と同じ仕組みだと思います。対象との距離でヒット数は変わってしまいますが、隣接状態だと3回フルヒットします。複数攻撃ということもあり、1回あたりの威力が高すぎず出血状態の敵を作った瞬間に倒せるという点で虐殺者にマッチしています。
何よりこのアビリティ、ヒット時の音が非常に心地よいです。ヒットごとのSE発生が早く、爽快感があります。この音に惚れ込んだため、今回のビルドはこの[つむじ風斬り]を最大限多用するビルドになっています。
〇白い覆面 再使用待ち時間重ね着ビルド
個人特性:突入訓練・技術訓練(おすすめ?)・虐殺者のものまね(必須)
上はターン終了時の待ち時間を短縮することに重きを置いた構成で、下は素材アイテム収集に役立つ構成になっています。武器は何でもいいです。レジェンダリーでもいいですし、一撃のダメージを抑えたい側面もあるため略奪者ムンゴがドロップするレア(青)の死刑執行人の斧でも構いません。ギアはドラキーの派手な鱗です。
まず[つむじ風斬り]を連発するために、再使用待ち時間を解消する特性が3つ入っています。連続で同じアビリティを使用するためにはゲーム内表記の再使用待ち時間に+1した分必要です。[つむじ風斬り]は表記2なので3減少させれば同じターンで連発できます。『喜悦』『斬り刻み』で2短縮。さらに、『飛び散る血しぶき』によって出血状態の敵を倒すと憤怒バフが発生し、『狂気の喜悦』が発動することで計3の短縮という結果になります。
問題は防御面です。虐殺者の耐久力の源となる『血の代価』はこのビルドでは条件が厳しいため、『衝撃フィールド』とギアのドラキーの派手な鱗によって被弾→即ターン取得という形をとっています。そして自ターンで敵を倒して『強烈な生存欲求』による『新鮮な肉』『生気吸収』によって減った50%のHPを全快しようという魂胆です。
ちなみに『隠した戦利品』ですが、レジェンダリーを拾ってくることもあります。
〇実際の様子
前提として、ムンゴキングやデストロンのように圧倒的なタフネスを持った敵を倒すのは困難です。代わりにそれ以外のボス・非ボスユニットを掃除するのは得意です。
動きは簡単。隣接して[つむじ風斬り]を使うだけです。このとき、クリティカルダメージ量を確認することを忘れないでください。クリティカルダメージ量の数値が攻撃対象の最大HPを超えていないことが重要です。デフォルトではクリティカルの倍率だけで詳細な数値は表示されないため、オプションのゲームプレイから「クリティカルダメージ量の実数値を表示する」にチェックを入れることを推奨します。この項目は通常プレイでも一撃必殺かどうかを確認するために非常に役立つので基本ONをおすすめします。
回転斬りの3ヒットをくりだし敵を倒しました。この過程で、1ヒット目で出血、2,3ヒット目で倒すという処理がなされるため、『血まみれ』によって行動力が全回復します。また、上の方で説明した再使用待ち時間短縮3セットが発動して再び[つむじ風斬り]が使用可能になりました。後は2つの行動力で移動と攻撃を敵がいなくなるまでくり返すだけです。
防御特性に入れてある『呪い』ですが、天敵とも言える人斬りのムンゴの『先の先』+『刃の嵐』の対策になるような気がするから入れてあります。何となく1回目の被弾で『呪い』によって相手に睡眠のような行動不能デバフを与えられると『刃の嵐』を潰せるような気がします。かなりぼやけた言い方ですが、実際に機能しているか確信がないからです。体験した限りでは睡眠を引けば2発目が飛んでこなかったです。単に運がよかっただけかもしれません。
なお、驚愕などによって『機先制圧』もちが移動してしまった場合、直前に攻撃されていたとしても『機先制圧』が復活してしまいますので気をつけてください。
さて、この項目最初の方でクリティカルダメージは確認すると書きました。たとえ始めの方はダメージ量が最大HP内に収まっていたとしても、この攻撃をくり返していくと『飛び散る血しぶき』によって憤怒系バフが重なっていきます。狂奔や憎悪を引くと大きくダメージが増加しますので、上の画像のようにクリティカルダメージ量が最大HPを超えることがあります。この時どうするかというと、そっと忍ばせておいた『威力調節』を発動します。
ダメージ表記が0でないものが2つあるため、2回ダメージが発生したことがうかがえますね。特性の項目で装備はレア度の低い死刑執行人の斧でもいいと書いたのは、攻撃力の低い装備によってこの『威力調節』がいらなくなり、スロットに余裕ができるかもしれないからです。装備なしでもいいかもしれません。
ムンゴ以外では道化師仮面や夕闇傭兵の一味にも機能することを確認しました。防御率を『抑圧』『精巧な斬撃』とそれに関する特性セットで25%、さらに『突破口』で半減させることができるため、防御率が高めな人間ユニット相手でも通用します。
〇移動系多段ヒットアビリティに関する説明(開発回答つき)
*更新
非常に明快な解説をいただきました。下の方に追記してあります。
[つむじ風斬り]ですが、1タイル離れていても2ヒットします。そのため厳密には隣接していなくとも、1タイルまでなら遠距離から『血まみれ』コンボを狙えます。これはどうも射距離が3であるからのようです。このアビリティ、方角でヒット数が変わります。こちらの検証をご覧ください。
残った西への攻撃はどうでしょう。
同じく生き残りました。なぜこのような現象が起きるのかはさっぱり見当もつきませんが、再度事件を受注して新たなマップとして入りなおしても、この方角によってヒット数が変わる現象がまったく同じ条件で起こりました。北東であれば2ヒット、南西であれば1ヒットです。さらに不思議なのが、このヒット数が変わる方角は事件ごとに異なるという点です。
次にレベル57の黄金の手再開発地区を例にしてみます。
もう予想がついていたかもしれませんが、2ヒットしました。結論を言うと、このマップでは南東が2ヒットして、北西が1ヒットします。本当に不思議で仕方がないです。なお2タイル離れると、方角関係なく1ヒットで終わります。これは最初の引き算通りです。
ちなみに、ミッション開始時の初期地点やジゼルのいる方角依存かなとも考えたのですが、どちらも関係がなかったです。
1タイル離れても複数ヒットするのは殲滅可能な範囲に余裕が生まれますので、この方角を知っておくのとそうでないのではかなりクリア速度に差がつくと思います。これが初見でも判別できる何か手がかりがあると助かるのですが、見たところありません。
*3/13 追記
コメントより提供いただいた開発による回答を掲載します。コメント者様、開発者様ありがとうございます。詳しいことは専用の記事にいろいろ書いてありますので興味のある方はご覧ください。
─────────── 以下引用 ───────────
結論から言いますと、特定のアビリティがキャラクターの移動を伴う場合に起こる現象です。
[つむじ風斬り]は以下のような特性を持っています。
1. アビリティを使用すると、キャラクターが移動する。
2. 該当キャラクターの移動経路にいる敵を攻撃する。
3. 3回の攻撃回数を上記の2項目の結果値に基づいて移動経路の敵に分配する。
上記の事項に基づいて、あなたが言及した現象を説明しますと :
[つむじ風斬り]は計3回攻撃を行うアビリティです。アビリティの使用により前方に1つのタイルを移動しながら攻撃を行う場合、開始地点と到着地点を基準に攻撃範囲が計算されます。すると、3回の攻撃回数を開始地点と到着地点、つまり2つのタイルに分けて配分しなければなりません。攻撃を1.5では分けることができませんので、内部的に特定の条件によって攻撃を1回と2回に分けているうちに生じる現象です。
このような場合、ユーザーに近い方に攻撃回数がより多く配分されるようにすることもできます。 しかし、これはまた別の不満を引き起こす可能性があるので、最終的な解決策ではないと思います。 私たちも正しい答えを出すのが容易ではない状況です。
[つむじ風斬り]は以下のような特性を持っています。
1. アビリティを使用すると、キャラクターが移動する。
2. 該当キャラクターの移動経路にいる敵を攻撃する。
3. 3回の攻撃回数を上記の2項目の結果値に基づいて移動経路の敵に分配する。
上記の事項に基づいて、あなたが言及した現象を説明しますと :
[つむじ風斬り]は計3回攻撃を行うアビリティです。アビリティの使用により前方に1つのタイルを移動しながら攻撃を行う場合、開始地点と到着地点を基準に攻撃範囲が計算されます。すると、3回の攻撃回数を開始地点と到着地点、つまり2つのタイルに分けて配分しなければなりません。攻撃を1.5では分けることができませんので、内部的に特定の条件によって攻撃を1回と2回に分けているうちに生じる現象です。
このような場合、ユーザーに近い方に攻撃回数がより多く配分されるようにすることもできます。 しかし、これはまた別の不満を引き起こす可能性があるので、最終的な解決策ではないと思います。 私たちも正しい答えを出すのが容易ではない状況です。
─────────── 引用終わり ───────────
〇最後に
回転コマのように素早く敵を斬り刻むプレイスタイルです。何度も書きますがSEが気持ちいいのでよかったら聞いてみてください。
後半は摩訶不思議な謎の現象について書き並べました。おそらく他の似たようなアビリティにも当てはまるのでしょう。向きだけで攻撃回数が変わるという現象が流石に仕様ということはないと思いますが、何かご存じの方がおられましたらぜひご教授ください!
この現象は追記に引用した通りの理論で発生していました。理屈がわかるとスッと入ってきますね。ただし、どの方向に多めに配分されるかはやはり実験して知らなければならない点は同じです。この仕様を理解していると、位置取り次第で道中の敵を巻き込んで倒す算段がつけやすいため、非常に貴重な情報となりました。プレイヤーとして成長ですね。コメント者様に重ねてお礼申し上げます。
スプーン教のあの方
がしました